わが家の猫の糖尿病日記です。

エコーのためにお腹剃られました

猫が糖尿病になるなんて…。

エサは日々小分けにして、決まった量を与えていた。
体形もややポチャという程度。
床に寝転んでなが~~く伸びればスリムという印象だった。
ウチの猫が糖尿病にかかるなんて微塵も想像できなかった。


猫の糖尿病に関しては動物病院のブログなどが正確で確実なので、ここでは割愛。

むさぼるようにネットで検索した結果、驚くほど多くの猫が糖尿病になっていた。
腎臓や膀胱にばかり注意していたので、考えたこともなかったなあ…。

元気な頃。高いところが大好き。猫オブ猫。

怒りのルチア

やっと帰宅できた。
永遠とも思われる入院の日々だった。

通院用のリュックに入ったルチアを、そっとリビングの床に下ろす。
ジッパーを開けて逃げないように猫を出す。
口吻が前に突き出し、目を光らせ、怒りの表情で「シャー――!」と威嚇している。
風呂場へ直行し、猫タオルを熱いお湯で浸らすとごしごしとルチアの身体を拭いた。
尿と薬のにおいがして、猫も私もつらかった。
とても痩せていた。骨がごつごつと触れる。
痩せた猫はみすぼらしく、哀れだ。
どうして病気なんかに、わたしのせいだ、わたしのせいだ。
泣きながら猫を拭いた。

何度もあたたかいタオルで猫の身体を拭いてようやくさっぱりしてきた。
最後に乾いたタオルで包み込むように身体を拭く。
猫はおとなしかった。

大急ぎでエサをお湯でふやかす。
それとは別にカリカリと呼んでいるドライフードをいつものエサ皿に出す。
しかし、猫はジャンプして本棚の裏に隠れてしまった。
エサも水もたっぷりいつもの場所に置いて、私たちは猫を見守った。

帰ってきてくれたとはいえ、不安で不安で涙ばかり出る。
今夜のインスリン、無事に注射できるだろうか。
その前に猫を捕まえられるだろうか。もう二度と、私たちに抱っこさせてくれないかもしれない。
怒っててもいいから、エサだけは食べて欲しい。
今は命に直結するから。
低血糖状態でインスリンを注射するのは避けたい。

知らんぷりを装い、私も夫も自分のことをしていると、本棚の裏からトン、と降りてきた。
機嫌を直してくれたのか、お腹が空いたのか、きっとそのどちらもだといい。
水をごくごくと長い時間飲み、どっかりと座ってカリカリエサを食べ始めた。

私は身体中の力が抜けた。
食べてくれた! これで注射ができる。

それから猫はトイレに入り、砂を掻き、長い長いおしっこをした。
多尿はまったく改善されず、トイレを見ると人の握りこぶしより大きな尿の影が見えた。