わが家の猫の糖尿病日記です。

糖尿病と診断される数日前

糖尿病と診断されて

2024年8月初め、ウチの猫ルチアは入院した。
糖尿病と診断されたあとは入院して血糖値のグラフを作るのだ。
最高血糖、最低血糖を見つけるため2時間ごとに記録していく。

入院翌日、夫と猫に会いに行った。

診察室の一画にある小ぶりなケージに入れてもらっていた。
綺麗なタオルを敷いてもらい、トイレ水エサ皿があった。
「ルチア」と声をかけると、怒りに燃えた目でこちらを見ると「シャー!」と怒っている。
いつもの甘えた様子は微塵もなく、この理不尽に激怒しているルチアだ。

抵抗して暴れ、治療がおぼつかないので手先をテープで巻かれていた。
暴れて猫自身が傷つかないように。
点滴用のルートをとられ、エリザベスカラーをしている。
治療のためとはいえ、そんな猫を見ていると泣けてくるので、一生懸命先生に質問し元気な声を出した。

会いに行っても

私たちができることは何もない。血糖値のグラフができるまで毎日会いに行き、声をかけた。他の動物の診察の邪魔にならぬよう、短い時間だ。
ケージの中のタオルも水もいつも綺麗で新鮮で、しっかり看護してもらっていることがわかる。ありがたかった。

数日経つと、血液検査の結果が出ていた。
糖化アルブミンという項目の値が26だった。
糖尿病コントロール目標範囲、猫は20~30とのこと。
治療のおかげで目標範囲内に入ってくれていた。

グラフは日々なかなかにバラバラで、インスリンの量と食事量のバランスをとるのは難しいのだな、と不安に思った。
この日は手先のテープを外してもらい、カラーもとった。暴れ出すかと思ったがそんなことはなく、されるがままのルチアだった。

もうダメなのかと

その日は入院して数日。ルチアは今日も寝たきりで向こうを向いている。
診察台にあげた時、ぽたぽたと血尿が出てきた。
急いでエコーで診てもらうと、M先生も驚くほど膀胱が腫れていた。
入院のストレスで糖尿病以外に影響が出ていたようだ。

私はエコーを眺めながら、涙が止まらず、ルチアがかわいそうで哀れで言葉にならなかった。

お別れ

そんな言葉が浮かぶ。

いや、違う。まだまだ早い。今私が言えることは

「家に連れて帰りたいんですが」

M先生がじっと考えている。

翌朝。

夫と病院へ行った。
ルチアの朝のエサに合わせてインスリンを注射するためだ。
今日から私と夫がルチアのインスリン注射をすることになった。
M先生が詳しく、丁寧に薬の管理方法、薬液をシリンジに吸い取る方法、空気抜き、そして皮下注射の方法を教えてくれた。

夫が恐る恐る注射した。
インスリンをルチアに注射できた!
そして、ルチアを連れて家に帰ることができたのだ。

おかえり。
おかえりルチア。